事業報告

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2024.08.25

事業報告

第72回日本PTA全国研究大会川崎大会に参加してまいりました。

2024年8月23日(金)から24日(土)、富山市P連の役員12名が第72回日本PTA全国研究大会川崎大会に参加してまいりました。 「ウェルビーイングの実現を、川崎の地から ~活かそう「縁」の力~」をキャッチフレーズに掲げた本大会は、次の3つをメインテーマに開催されました。社会の大きな変化を学び、進化を考えるPTA活動/自己肯定感を高め合い、活力あるPTA活動/誰も取り残さない、居場所を大切にするPTA活動。

会場の川崎市とどろきアリーナは、ステージを四方から客席が囲むレイアウトで、間近にステージを観ることができました。本大会の大きな特徴として、参加者全員が色分けされたリストバンドをつけ、違う色の人と隣り合うように(知らない人と隣り合うように)着席しました。 開会行事では能登半島地震の犠牲者の方への黙祷を行い、その後日本PTA全国協議会太田会長より報道されている事案についての謝罪や「PTAの真の役割とは」をテーマにしたお話が続きました。PTAとはそもそも何のために始まり、どのような役割を担ってきたのか、現在そして今後のPTAはどこに向かうのか、歴史を俯瞰しながら考える時間を大会冒頭から持つことができました。続いての京都大学内田由紀子教授のお話では、教育現場全体のことを考えながらウェルビーイングの「場をつくっていく」という考え方について、多くの学びがありました。「子どもの幸福感は成績と関係ない」「多様なルートをみつけ豊かな山へ」など心に残るキーワードがあり、大会後もYouTubeなどで改めて内田氏のお話を聴いてみたいと感じられる内容でした。

全体基調講演では「フリースペースたまりば」理事長の西野博之氏の温かい口調のお言葉が印象に残りました。学校に行かない子どもたちが「学校不適応児」なのではなく、「子どもに適応できる学校教育」が必要だというお話。大人たちの不安が子どもたちを追い詰めてしまうというお話。「ゆる親」で居ることも大事なのだと、心を軽くすることの大切さを感じる時間でした。 「トーキョーコーヒー」代表の吉田田タカシ氏の講演ではたびたび会場に笑いが生まれました。ユニークで自由な雰囲気の中で、たくさんの気付きもありました。教育の役割は木の根っこ(安心、自信)と木の幹(意欲)を育ててあげることで、葉は子ども自身が「勝手につけていく」というお話や、「自分らしく生きることの邪魔をしない」「血はつながっていても人生はつながっていない」など、「本質的な教育とは何か?」を改めて考えさせられる内容でした。

各講演の合間には、近くの席のメンバー4人でグループを作り、感想や考え、各自の経験談などを共有しました。全国から集まっている、初対面のPTA会員の方とのお話の中で、短い時間ながらも地域性の違いや根底にある子どもたちへの共通した思いを感じることができました。

翌24日の2日目には多数の著書を持っておられる親野智可等氏が登壇。子どもたちを写真の活用でほめる「ほめ写」など、普段の生活にすぐ実践できるコミュニケーションの方法を持ち帰ることができました。

「ウェルビーイングのシャワーをたくさん浴びました!」という感想を共有しながら閉会。子どもと生きること、親自身が「よく生きていく」ことを考えながら、明るい気持ちで帰路へ。今後のPTA活動でもこの明るい前向きな気持ちを皆で共有しながら有意義な活動につなげていければと思います。